ボノボという大型類人猿という猿を知っていますか?
実はまるで人間のような進化を遂げた猿で人間に一番近い類人猿ではないかと言われている猿なんですよね。
チンパンジーも同じく人間に近いと言われている猿ですが、ボノボと比べるとだいぶ特徴や性格に違いがあるんだそうです。
実際どれだけボノボのチンパンジーが違うのかちょっと気になりました。
さらにはDNAや遺伝子の違いなどはどれくらいあるのかなども人間に近いと言われるそれぞれはどれだけDNAが一致しているのかも気になります。
ボノボとチンパンジーそれぞれの特徴や性格の違いなどを知らないという人もいると思いますので紹介したいと思います。
ボノボとチンパンジーの特徴や性格の違いは?
ボノボとチンパンジーはそれぞれ生息域が違い、それぞれは出会うことなくまったく違う進化を遂げていきました。
その一番の特徴の違いとしては、
ボノボは温厚な性格でチンパンジーは攻撃性が高く野蛮な性格をしています。
チンパンジーがオスがメスを従えるという関係を築くの対して、ボノボはメスを立てて協和を求める傾向にあります。
チンパンジーは縄張り争いやメスの取り合いなどで争って殺し合いにまで行くこともありますが、ボノボは争いはまったく好みません。
ボノボはその代わり、人間のようなコミュニケーション能力の高さを身に着けて行きました。
一番大きな違いとしてはその成長過程にあると思います。
チンパンジーは動物園で見ていればおとなしいように見えますが実は狂暴で、ボノボとは違い他の猿やゴリラなどと同じ地域で暮らしていたこともあり狂暴性が増しました。
それに比べてボノボは泳げないので、ずっとコンゴの地域だけに取り残されるように限られた生態系を築いていきました。
そしてさらに大きな違いとしては、
ボノボは生殖行為を快楽だけのためにすることもあります。
チンパンジーは5年ほどに1回出産して妊娠や子育て中は交尾はしないのですが、ボノボは関係なく快楽だけのために交尾をしてさらには人間以外ではしない正常位で抱き合って交尾をする動物でもあります。
生殖行為を快楽やコミュニケーションとしての手段として用いているのを考えるとチンパンジーよりも人間に近いと言われるのも理解できますね。
ボノボとチンパンジーは共存できない?
実はボノボとチンパンジーってコンゴという国の川を挟んで隣同士で生息していたんですよね。
チンパンジーとは川がなければ同じような生態系を築いていった可能性もあります。
それではそのボノボとチンパンジーを実際に会わせてみたらどうなるのかと気になりますよね。
どのような反応をするのか?
実はどうなるのか実験した研究があったんですよね。
ですが先ほども言ったようにチンパンジーは狂暴な性格なので、ボノボを見た瞬間に威嚇します。
出典:http://s.webry.info/sp/katsuraginokaze.at.webry.info/201003/article_1.html
当然ゴリラとも縄張り争いをしながら生きてきたチンパンジーは、同じ猿でも構わず襲って食べてしまうほどの野生と狂暴性があるんです。
ボノボを見てもずっと威嚇します。
それに対してボノボは争いを好まないので、エサをチンパンジーに分け与えようとしたり、腕をチンパンジーの方へ伸ばしてみたり腹を見せて友好的な合図を送ったりしました。
ですがそんな習慣もないチンパンジーにはそれは理解できません。
それほどに大きな違いがボノボとチンパンジーにはあるんですよね。
まだまだ詳しく知りたい人はこちらを。
⇒日本初のボノボ研究
ボノボとチンパンジーの遺伝子やDNAに違いはあるの?
ボノボもチンパンジーも人間い近いDNAや遺伝子だと言われています。
ボノボもチンパンジーも川が間にあっただけでまったく違った進化をした類人猿なのですが、どれくらいのDNAの違いがあるのかというとたったの0.4%しか違わないということです。
もうほとんど同じようなものです。
なのですが、まったく違った進化を遂げて同じ姿をしていても性格や特徴にこれだけの大きな違いが出ました。
ちなみにボノボが一番人間に近いと言われているのですが、人間とのDNAの違いは1.3%という違いだけです。
人類へと進化していって生き残った1種が人間だと今は言われていますが、ボノボも人間のように人類へというような進化をしていった可能性があったかもしれないということですね。
その違いはDNAで言えばたった1.3%ですが、大きな進化の違いだと言えますね。
同様にボノボとチンパンジーもほとんど同じ遺伝子ですが、違う進化を遂げていってこれから進化したとしてもそれぞれ同じ動物にはならないでしょう。
なんだか生命の神秘というか不思議な感じがしますよね。
最後に
ボノボとチンパンジーの違いについてでした。
あまり知られていませんがチンパンジーは野生なら植物や果物だけではなく他の小さな猿などを捕まえて食べるほど雑食なんですよね。
その気になれば人間だって食べてしまう可能性があるというわけです。
よく動物園でチンパンジーが暴れているのを檻に入れられているストレスではないかと言う人がいますが、ストレスもあるでしょうけどそもそもチンパンジーは檻の外にいる人間に対して襲い掛かろうとしたりとやんちゃで攻撃性の高い動物なので普通なんですよね。
ボノボはそれに比べて温厚なのですが、現在は日本の動物園では見ることができないのが残念です。
今後ボノボが動物園で見られるようになると良いですね。