エアーズロックが登山禁止になりました。
エアーズロックは、
オーストラリア中央部のウルル・カタジュタ国立公園にある世界最大の一枚岩のことです。
1987年にユネスコの世界遺産(複合遺産)に登録されており、外観は鉄分が酸化した赤色の大きな一枚岩なのでオーストラリアを訪れた際にはエアーズロックも観光するというのが定番となっていました。
ですがなぜ今登山禁止となったのかや登山禁止はいつからなのかや理由が気になりますよね。
そして所有権者によって登山禁止が決定されたわけですが、その所有権者はここに住んでいる先住民であるアボリジニが持っており今回登山禁止としました。
分かる範囲で紹介したいと思います。
エアーズロック登山禁止はいつからかとその理由
出典:https://www.flickr.com/photos/14714395@N04/1513848109/
エアーズロックキレイですよね。
登山禁止になったとしても見に行くだけでも十分観光したと言えると思いますのでそれほど登山禁止を嘆く人はいないようですが、一度は登ってみたいという人はいるかもしれませんね。
そんなエアーズロックの登山禁止はいつからかと言うと観光業者らへの影響も考慮して2019年10月26日からと決定しました。
10月26日は、
1985年にこの土地一帯の所有者が先住民たちであることを認められて返還された記念日です。
それまではエアーズロックの登山はできますのでぜひ軽くでも登ってみたいという人はそれまでに行きましょう。
そしてエアーズロックが登山禁止となった理由についてですが、
先住民で所有権者であるアボリジニと政府関係者たち協議会によって決定されました。
年間25万人以上の観光客が訪れており、前々から観光客は歓迎してはいましたが先住民のアボリジニの聖地とする場所なので敬意を払って欲しいとずっと言ってきていました。
ですがゴミの投棄やきつい傾斜などそもそも登山するには危険なエアーズロックでの転落事故や熱中症などでの死亡事故なども度々起こっていました。
出典:http://valvane.blog17.fc2.com/blog-entry-1113.html
これだけ傾斜が厳しいので足を滑らせて転落するなどの事故も多いですし、熱い時期となれば水分補給もしっかりとしていても倒れてしまう人もいるのも当たり前ですね。
しかも登るというよりはロープにしがみついて、よじ登るという感じですし正直危ないですし、前に年間30人くらいの死者が出たという話もありました。
そして登山禁止と発表した際にも、
「ここは極めて重要な場所で、ディズニーランド(Disneyland)のようなテーマパークではない」とサミー・ウィルソン委員長が発言しました。
今まで登山禁止しなかった理由としては、
エアーズロックがある国立公園への入園料は所有権者であるアボリジニにとっては大きな収入源でもありました。
観光に行くとリゾート内やカルチャー・センターでアボリジニの人たちが作ったアボリジナル・アートや木彫りなども売っています。
そうした収入源の柱としてもエアーズロックの登山禁止にして観光客が減ると困るという理由があったから今まで登山禁止にはしてきませんでした。
ですが年々エアーズロックを登山しようという人は減っており、なおかつ登山しなくても観光するかというアンケートにも98%がまた観光したいと答えたということもあり、今回登山禁止を決意したということですね。
そしてエアーズロックは登山禁止になりますが、観光で見ることは全然できますのでぜひ見てみたいという人は行ってみましょう。
先住民アボリジニについて
先ほども言いましたがアボリジニにとってはエアーズロックのあるウルル周辺は聖地であり地元です。
出典:http://www.cairnsguide.com/abo/
そしてオーストラリア政府はリース料とウルルの国立公園入場料の一部を支払っており、それはアボリジニにとって大きな収入源となっているのです。
もともとアボリジニは観光客がエアーズロックを登山することを快くは思っていませんでしたし、ずっと反対していました。
彼らにとっては地元で聖地であり、そして守っていくべき歴史があったからです。
4~5万年前から住んでいると言われており、独自の言語がたくさんあって文字という文化を持たなかったのでずっと絵を描くことで後世に伝えるという伝統がありました。
そして各部族が自然界と調和して生きることを風習として生きてきました。
アボリジニにとってエアーズロックは聖地で、
現在でも儀式を行ってからじゃないと登山することは許されていないのです。
そんな場所にゴミのポイ捨てや軽々しく登山して欲しくないという思いがずっとあったんだと思います。
今回ようやく登山禁止となったというわけです。
最後に
エアーズロックが登山禁止となりいつからなのかやその理由についてでした。
先住民であるアボリジニにとっても観光客から支払われるお金が大きな収入源となっていたこともあって今まで登山禁止と言うことができなかったんですねちょっと知りませんでした。
そしてもともとエアーズロックは登山するには危険な一枚岩ですし、見られなくなるわけでもないので登山禁止となっても別に問題ないように思います。
それでもちょっとでも登ってみたいという人は今のうちとなりますので気を付けて登りましょう。