1930年、中米コスタリカで不思議な球体が発見さました。
コスタリカのディキス地方のジャングルの中に、巨大な石球があったのです。
しかもその球体は限りなく真球(寸分の狂いもない、完全な球体)に近く、しかもそれが200個以上も発見されたのです。
その後、これらの球体は「コスタリカの石球」という名称で、オーパーツの代表として知られるようになりました。
今回はその「コスタリカの石球」について、本当にオーパーツなのか、又その球体を保管している博物館と観光情報なども含めて、見て行きましょう。
コスタリカの石球はオーパーツか?
まずオーパーツという言葉の定義ですが、「場違いな人工品」などとされています。
これは「製造当時の技術では作製不能なもの」というような意味で、それで「場違い」というような表現が使われたわけです。
代表的なものには、アステカ(マヤともされる)のクリスタルスカル、 アンティキティラ島の歯車機械、 アビドス神殿の壁画ヘリコプター・潜水艦・戦闘機などに見える絵、黄金のジェット機などがあります。
これらの中には、既にその制作者などが特定され、オーパーツとは言えないとされているものもあります。
今回のコスタリカの石球は、今の所は製造方法や運搬方法などは完全に解明されたとは言えないようです。
つまりオーパーツの資格はあるということですね。
まずその「コスタリカの石球」の概略を見てみましょう。
出典:http://kakinotane177.hatenablog.com/entry/20091010/p1
この石球は、直径2センチ程度のものから2メートルを超えるものもあり、大きさはさまざまで、最大のものは25トンもの重さだそうです。
石の材料は近くで産出される花崗閃緑岩が主となっています。
最大の特徴は、真球に近いということです。
理論上の真球との最大誤差が0.2%のものもあり、又、2つの石球の直径が、2つとも2.0066メートルとミリ以下の単位まで全く同じというものもあります。
これはやはり奇跡というか神秘というか、オーパーツの資格は十分あるのではないでしょうか。
この石球の正確な製造時期や、何に使用したのかは不明のままですが、近くにある遺跡の年代測定から見て、西暦300~800年頃のディキス石器文化のものという説があります。
製造方法ですが、熱しては冷ましを繰り返して表面を崩して行き、ある程度球体になった時点で、石を使って形を作り、最後に表面を磨き上げて仕上げをした、とされています。
日本テレビの「特命リサーチ200X-I」では、日本の石材加工業者に上記と同じ方法で石球を作って貰ったところ、充分な時間をかければ真球に近い石球を作ることは可能ということがわかりました。
これでコスタリカの石球オーパーツ説は消滅するのでしょうか?
いえいえ、真球問題以外にも、不思議なことがあるのです。
それは素材になる石(花崗閃緑岩)の件です。
「石の材料は近くで産出される花崗閃緑岩が主となっています。」と先に書きましたが、その石の材料が問題なのです。
その花崗閃緑岩のある所は、近くと言っても十数キロ離れていますし、それにそこには石切場の跡は残されていないのです。
となると、この材料の花崗岩は一体どこから持ってきたのでしょうか。
遙々と遠い遠い花崗岩のある所から、宙に浮かせて運んできたのでしょうか?
又、この石球の使用目的ですが、これまた不明です。
石球の配置は星座などの天体を表しているという説もありますが、この石球が有名になった後は、盗まれたり壊されたりしたものが多数あり、現在では調査は不可能となっています。
製作や使用の目的が不明で、しかも素材をどこから持ってきたのかもわからない、これはやはり「場違いな人工品」オーパーツですよね。
保管している博物館と観光情報など
コスタリカ共和国は、中央アメリカ南部にあり、太平洋とカリブ海に挟まれた小さな国です。
首都サンホセは標高1150メートルの高地にあり、そのため気温は22度前後と過ごしやすい気候です。
4月中旬から12月初旬にかけては雨期のため、旅行のシーズンは乾季の12月から4月頃とのことです。
コスタリカ国立博物館は、その首都サンホセの中央部にあり、付近にはアトランティコ駅や多数のホテルもあります。
建物は陸軍の拠点として使われていたそうで、内戦時の弾痕など残っているとのことです。
この国立博物館の庭には、あの「コスタリカの石球」も多数展示されています。
出典:http://blogs.yahoo.co.jp/cuyalhorno/11178987.html
オーパーツ好きな人は必見ですね。
石球以外にも、コスタリカの歴史を彩る品々が数多くあり、コロンブス以前の時代の金の加工品や彫像も展示されています。
この国立博物館には、考古学展示室、黄金細工展示室、アリアス元大統領のノーベル平和賞受賞展示室、植民地時代展示室、コスタリカ歴史展示室などがあり、様々な角度からコスタリカの歴史と現在を見ることができます。
周辺には、コスタリカ美術館や国立歌劇場、黄金博物館、ヒスイ博物館、昆虫博物館などもあり、一日では見きれないかもしれませんね。
又、シモンボリバル動物園という動物園もあり、数はそう多くはないものの、中南米の珍しい動物も見ることができるそうです。
又、コスタリカにはケツァールと呼ばれる幻の鳥が生息していて、そのケツァールは手塚治虫の「火の鳥」のモデルだそうです。
この珍しい鳥は、赤い羽根と長い斧飾り羽根が特徴です。
サン・ヘラルド・デ・ドータという、首都サンホセから車で2時間程の、標高2000メートルの高地に生息しているようです。
この鳥の探鳥ツアーに参加して、手塚治虫を偲ぶのも一興かも知れません。
まとめ
オーパーツの可能性が大きいと言われる、「コスタリカの石球」を中心に、その石球が展示されている国立博物館や、首都サンホセやコスタリカ各地の観光情報などを、見てきました。
中米の小さな国であるコスタリカに、これだけ様々な珍しい品物や生物が存在するとは、私にも意外でした。
実際にコスタリカに旅行するかはともかくとして、地球の裏側にあるコスタリカの風物に夢をはせるのも、また一興かもしれませんね。
以上、「コスタリカの石球はオーパーツ?保管している博物館観光情報も」でした。
コメント
球ではありませんが、日本にも変な石があります。
大分県宇佐市の米神山に高さ2,3mの平べったい石が乱立しているそうです。
佐田京石というらしいです。
http://www.yado.co.jp/kankou/ooita/kunisaki/sada_kyouisi/kyouisi.htm