弱虫ペダル43巻と同時に発売された「弱虫ペダル SPARE BIKE」の2巻です。
別冊少年チャンピオンで掲載された弱虫ペダルの外伝になります。
ここでの表紙は野獣の荒北でした。
私は弱虫ペダルの中では荒北が一番好きなのでこの表紙は嬉しかったですね♪
内容を気になっているという人も多いと思いますので、あらすじやネタバレなどを紹介していきたいと思います。
まだ読んでいなくてネタバレされたくないという人はご注意ください。
さっそく行ってみましょう。
弱虫ペダル外伝2巻の荒北編
弱虫ペダル外伝2巻は荒北編と金城編に分かれています。
まずは荒北編です。
こちらはアニメで放送された内容そのままになりますね。
こうして改めてみるとアニメでの再現度も高く、アニメのクオリティも高かったんだなというのを感じます。
弱虫ペダル SPARE BIKE(2)(少年チャンピオン・コミックス)
荒北が福富にバイクでレースに負けた3日目にリーゼントをはさみで切り落としたところから始まります。
福富が預けた自転車で部室まで行き、「テッペンはどこだ」と聞き、福富がインターハイだと答えてそれを目指すことを決意します。
まだ自転車を始めてもいないのに、インハイのメンバーに3年間練習しても出られるわけがないと周りから言われます。
ですが自分には無理だというその現実をひっくり返してやると宣言します。
甘くないのはわかっています。
出口も見えないですが荒北は少し落ち着いていました。
一歩階段に足をかけた感覚があったからです。
荒北は福富の言う厳しいメニューをしっかりとこなしていきます。
なぜ自転車に乗るのかと聞かれ、
オレがここにいることを証明したいからだとどこまで自分がやれるのかを試したかったと答えます。
その答えを聞いた新開は、
福富が荒北を気に入っている理由に気付きます。
”意志が強くなければ自転車は速くならない”
福富は荒北にはその強い意志があることに気付いていました。
外をようやく走れたと思ったらなんとそれはレースでした。
ヘルメットの被り方も知らない荒北でしたが、自分のところまで来たらわからないことを教えてやると福富が言うので頑張ります。
荒北は何十人も抜かして先頭の福富に見事追いつきます。
レースもルールもどうでもいいと、ただ福富の鼻を明かしてやろうと。
「聞きたいこととは何だ?」
「忘れたよんなもん」
追いつくのに夢中で何を聞こうと思っているかなんて忘れていた荒北。
ですが力尽きて倒れた横を抜かした人たちが通り過ぎる音を聞いていると、「結構な人数を抜いてきたんだな」とまた階段を上がったような気がしたのでした。
あとどのくらいやればレースに勝てるのかと聞き、
福富は勝者は1人しかいないことを改めて教えます。
荒北も現実というのは変わらないもので、自分で変えるしかないんだと次のレースで必死に福富についていき、福富のアシストによって見事優勝します。
インターハイに出るという現実に、
また一歩近づいた瞬間でした。
荒北と福富の出会いとインターハイまでの練習の軌跡が描かれていました。
何もない自分を見つめ直し、改めてどこまでやれるのか試したいと現実を自分の力でひっくり返そうとした男の話でした。
弱虫ペダル外伝2巻の金城編
続いて弱虫ペダル外伝2巻の金城編です。
金城が中学2年、13歳のころが描かれています。
金城は中学生の自分のことを、
自分では何も決められない男だったと振り返ります。
そのころ所属していた自転車屋の小さなクラブチームにいた社会人の小関に金城は憧れていました。
小関は自転車はメンタルのスポーツで、
金城は必死に一人最後まで自分に追いついてこようとする根性があると話していました。
金城は小関さんから自転車のルールからイロハまですべてを教えてもらいました。
中学生だからといって甘やかさず、
厳しくしてくれたこともすべて感謝していました。
中学生だからこそこっちも本気でやらないと伝わらないと、小関は金城に対しても本気でしかりました。
小関は元プロ選手で、
選手としても有望視されていた人でした。
初めてのレースの日、
みんな強そうに見えると緊張する金城に、この中にオレより速いやつはいないよと、いつもオレについて来てるんだから自信を持てと言ってくれました。
結果は落車して61位でしたが、
踏んだ一歩が先につながっていると意識できればいいと金城にやさしく声をかけてもくれました。
ですがそんな憧れだった小関は、
突如転勤でいなくなってしまいます。
金城は小関がいなくなってしまったことで、
目指す目標を見失ってしまいます。
心にぽっかりと穴が開いてしまったような感じです。
同じコースのレースが迫っていましたが金城は出る気力が湧いてきませんでした。
このまま自転車を続ければいいのか、
レースに出ればいいのか、
(出て何をすればいいですか…小関さん)
一人では何も決められませんでした。
金城はリベンジだと周りには言いつつ、
そのレースで自転車をやめるつもりでした。
ごちゃごちゃと考えながら走っていると落車してしまいます。
メカニックの浜田さんに小関がお前のいいところは絶対にあきらめないところだと言っていたと聞かされて、小関はいなくなったけれど自分の中にしっかりと残っているのを思い出します。
いろいろなことを教えてもらいました。
何も決められないのなら考えずに行動すればいいと、ただ前を向いて走ろうとレースに戻ります。
そして前回の61位を上回る60位でゴール。
気付けば金城はガッツポーズをしていました。
たとえ一人でも小関の背中を追い続けることにしたのです。
すべての答えは小関に求めるものではなく、自分の中にしかないと気付いたのです。
そして金城はインターハイ優勝をしたときに小関に電話で伝えました。
本当は自転車をやめようと思っていた話を小関に伝えると、オレは続けると思っていたと、金城真護は”絶対にあきらめない男”だとわかっていたんだと言います。
金城のあきらめない気持ちの原点はここにありました。
最後に
荒北と金城の過去が語られた弱虫ペダル外伝2巻でした。
やっぱりこうしてキャラの掘り下げがあると面白くていいですよね。
弱虫ペダルは誰しも主人公だと思えるほど、
エピソードや魅力溢れるキャラクターがそろっていると思います。
今後原作も楽しみに読んでいきたいと思いました。
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