認知行動療法という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
認知と聞くと高齢者などの認知症に関係するような言葉を思い浮かべますが、認知行動療法は若い人でも高齢者でも誰にでも関係のあるものです。
簡単に言ってしまうと、
認知療法と行動療法を組み合わせたものです。
認知療法は現実的にバランスの良い考え方をしていこうという治療法、行動療法は達成感や楽しみなどの感情を増やすための技法です。
そして認知行動療法は、
極端な自分の考え方や行動を修正して、バランスの良い思考や行動をしていけるようにしようという治療法です。
どんなものなのかや簡単に自分でやれるやり方などを私なりにですが紹介していこうと思います。
うつ病などにも効果があると思いますので気になるという人は見て行ってください。
認知行動療法とはどんなもの?
人にはそれぞれものの捉え方というものがあります。
当然ですが価値観も違いますし育ちも違いますので、何か出来事があったときや相手からの言動などをどう受け取るのかが全然違ってくるわけです。
例えば連絡をしたのにしばらく経っても返事がない場合。
その相手はただ返信するのを忘れていただけなのに、「もしかして自分は嫌われているのかも」とそう勝手に決めつけて不安になったり怒りが湧いて来たりしてしまう。そしてそのままその気持ちを相手にぶつけてしまう。
それでは心にストレスばかり抱えてしまいますし、相手との関係など人間関係もうまくいきません。
認知行動療法は、
そのものの捉え方によって動く気持ちや感情、そしてそれによって行う行動、それが極端なものにならないようにバランス良くしていこうという治療法です。
私の友達の例で言うと、
ラインで友達が方言で何か言って来て、その意味を教えてくれたのに対して私は「へーそうなんだ」というような軽い返事をしました。
それに対して友達は、
「田舎者だと思って馬鹿にしてんのか?」
と返信して来ました。
私は別にそんなことは何も思っていないのですが、友達は私の「へーそうなんだ」という返事に対して自動的にそう捉えたわけです。
田舎者だと思って馬鹿にされたんじゃないかという怒りが湧いて、そのままその思いを込めて返信をして来たのです。
さらに友達は、
「お前の住んでいるところよりは全然都会だから!」
と喧嘩腰にまでなっていました。
こうした一つのことに対して極端な受け取り方をして、その感情の赴くままに行動してしまうというのは問題だと思います。
その自動的に捉えた思考、そうだと決めつけて行動してしまうのではなくその思考と現実的にズレがないかや他の可能性がないかなどの自由な視点で捉えてバランスの良い考えと行動をしていこうというものが認知行動療法です。
そうすることで決めつけで捉えたことで沸き起こった怒りや悲しみも緩和できて、ストレスも軽減できます。
人間関係の改善にも大きく役に立つと思います。
今回で言うと、
友達がなぜ方言を馬鹿にされたと怒ってきたのかと自分の発言や行動を振り返り、「そんなことで怒ってくるなんてアホか」とか「こいついきなり何怒ってんだキチガイか?」とか怒りばかりの思考だけでなく、「前に友達が方言を馬鹿にされたことがあったんだろうか?」とか「へーそうなんだという言い方がちょっと悪かったかな」など自由な視点で考えるなど、あとはそのときに自分にとって何が大切なのかと考えて次へ活かすことができると思います。
ここでいきなり怒ってきた友達に何も考えずに、
「はぁ?何いきなり怒ってんの?別にそんなこと考えてねえし馬鹿にしてねえよ!馬鹿はお前だろ!?」と怒りに任せて返信してはいけません(笑)
今の自分の気持ちに考えは左右されるのですが、自分がそうだと決めつけるのではなく、客観的に現実的に考えて今自分に何ができるのかを考えましょう。
簡単に自分でできる認知行動療法のやり方は?
とは言ってもいろいろな状況や出来事がありますし、どう考えたら良いのかなんて思い付かないときも当然あります。
そんなときに自分でできるそんな認知行動療法のやり方として挙げられるのが、認知再構成法(コラム法)というのです。
最近何か気になったことや嫌なことがあったらそれをいったん書き出してみます。
そのときにどう思って、どんな考えが浮かんだかを書きます。
それがそのときに自動的に浮かんだ気持ちと思考です。
これが極端なものだと、やはり問題があるわけでそのままその思いのまま行動に起こしてしまえばやはり良くないですよね。
次になぜそう考えが浮かんだのかの理由を考えます。
そう考えたのは「~の根拠があったから」となぜそう考えたのかを考えます。
そしてそれとは違う「~という事実もある」と自動的な思考とは合わない事実を考えて書き出してみます。
見逃していることや自由な視点はないかとゆっくり考えるのです。
相手の立場や環境、自分との関係などいろいろとです。
それを先ほどの根拠と「しかし」で繋ぎます。
すると「もしかしたら~かもしれない」と違った捉え方ができて気分が大きく変わります。
さっきの私と友達の例で言えば、
私が悪い部分があったのかもしれないし、友達に方言での嫌なことやトラウマがあったのしれないし、私がここで友達のことを馬鹿だアホだと攻めるのはやっぱりちょっと極端かもしれない。
というように考えられるのです。
自分でもできる簡単な認知行動療法だと思います。
わかりやすい漫画の解説があったので良ければ見てください。
⇒マンガでわかる認知療法
私の書いた文章よりずっとわかりやすいですねすみません(笑)
うつ病にも効果はあるの?
そしてこの認知行動療法はうつ病にも効果があるのではないかと私は思っています。
基本的にさまざまな出来事などに対して気持ちが落ち込むことが原因です。
問題が解決してもそのままうつ病として落ち込んだ気持ちを引きずったり、どうしようもない状況でどう頑張っても前向きには考えられないということもあると思います。
そんなときでも認知行動療法は、
今現在の自分の状況をしっかりと把握し、自分の決めつけの気持ちや思考を客観的に見つめ直し、そしてこれからどうしたら良いのかと考えます。
ストレスを大きく軽減することができますし、これからの自分や人間関係の改善にも役立つと思いますし、うつ病の原因を減らすことができる可能性があるからです。
気持ちに変化を持たせるというだけでもうつ病への効果は十分に期待できると思います。
誰かに相談したりすると、
自分とは違った視点を聞けたりや自分の思いを聞いてもらったりすることで気が楽になったりと気持ちに変化がありますよね。
認知行動療法は、
そうした自分がうつ病かもしれないと思っている人への効果は間違いなくあると思います。
最後に
認知行動療法がどんなものかについてでした。
私の実体験の例がわかりづらかったらすみません。
どんなものなのかというのを理解してくれたらうれしいです。
うつ病など心へのストレスを抱えたり、どうしたら良いのかわからずに悩んでいる人は大勢います。
認知行動療法は本来なら、そんな治療法というほどでもない普通に日常で人ができる考え方や思考だと私は思っています。
それが上手くできなかったりして、悩みやストレスを抱え込んでしまうんですよね。
どうしようもないこと、逃げたくても逃げられない、誰かに相談したくてもできない、誰も自分のことなんて気にかけてくれない、自分はみんなに嫌われている。
そんな中でも、何が自分にとって大切なのかを考えていくことが重要だと思います。
認知行動療法は他にもいろいろあるので、気になる人は調べてみましょう。
コメント
キチガイって言葉を簡単に使う時点で作者さんの態度もどうだったんだろーと思いますね