「既往歴」「現病歴」という言葉を聞いたことがありませんか?
病院へ行ったときの問診票や、健康診断などで見聞きしたことがある方も多いかもしれませんね。
では、既往歴と現病歴の意味と違いは何なのかと聞かれると、詰まってしまいますよね。
さらには就活の為に履歴書を作成するとき、過去の病気をきちんと書いた方がいいのか病気に関することは就職には有利に働かないのではないだろうかと黙っていた方がいいんじゃないのかと迷っている人もいると思います。
私もよくわかっていませんでした。
今回は既往歴や現病歴の意味を知りたい方や健康診断や履歴書に病気を書くか悩んでいる方たちへ、履歴書の書き方などを調べてまとめてみましたので気になるという人はぜひ見て行ってください。
既往歴・現病歴の意味は?
既往歴とは、これまでにかかったことのある病気の意味で、既往症とも言います。
といっても風邪やインフルエンザなどの一時的な体調不良は別として、盲腸や交通事故などの入院歴、薬のアレルギーや出産なども既往歴に含まれます。
何となく難しい言葉なので大きな病気じゃなかったからとか、通院だけで済んだからと自己判断をしてしまいますが、簡単に言うと「病気の履歴書」のようなものです。
医師はこれらを確認して、現在の病気を診断したり、治療方法を見つける手がかりとするようです。
それとは別に現病歴という言葉は看護師さん達がよく使う言葉です。
意味を簡単に言うと、今現在かかっている病気がどのような経過で今に至ったか、もし病院を転院していたとしたら、どのように治療していたのかをまとめたものです。
現病歴は「病気の歴史書」といった所でしょうか。
現病歴は医療従事者でない私たちには、あまり関係のない言葉というわけですね。
履歴書や健康診断にはどう書けばいいの?
「会社は健康状態が良好でなかったとしても、即不採用にはしない」となっています。
頼もしい言葉ですけど、やはり採用に不利になるのでは…と不安に思ってしまいますよね。
就活をしている人たちにとっては一番気になるところなのではないでしょうか?
調べてみても、実際に既往歴を書かずに提出した、という方も数多くいるようです。
既往歴があったとしても、業務に支障がない場合や既に完治している場合は履歴書には「良好」と書くと良いと思います。
もし前職を病気を理由に退職したとしても、特に問題がなければ「良好」と書いて構いません。
ただし、面接時などで理由を聞かれた時は正直に答えるようにして下さいね。
現在治療中の方は、履歴書に既往歴を書く時の書き方は「業務には支障がない」という事を強くアピールすることがポイントとなります。
例えば、
「業務に支障はありませんが、○○(病名)の治療のため、月○回通院の必要があります。」
「通常の業務に支障はありませんが、腰痛のため重い荷物を持つことができません。」など。
薬の影響で日中眠くなってしまうなど、業務の制限が大きい場合でしたら、少し難しいかもしれませんので経済的な理由で働かなくてはいけない方もいるでしょうから、ご自分の体調に合わせた職種や業種への変更も視野に入れた方がいいかと思います。
「バレないだろうから」と隠すのはあまりオススメしません。
どういう意味かというと、極端な話、文書虚偽という事にもなりかねないからです。
履歴書に既往歴を書かずに入社したとしても、健康診断などで既往歴が発覚、というパターンがとても多いです。
運が悪いとクビ、という事もあり得ます。
また後から発覚してしまうのは信用問題にも繋がってしまいますし、ご自分も隠し続けるというストレスを溜めてしまいます。
不利な事でも、正直に書いた方がいいです。
会社側が知りたいのは過去の病歴ではなく、欠勤がなく仕事が出来るかを知りたいということですから、ありのままの自分を言うことが大切ではないでしょうか。
心の病気の場合の履歴書の書き方
前述したのは主に身体の既往歴について説明しましたが、心の病気については履歴書にどう書くか、どうしたら良いのかときになっている人も多いと思います。
上記の通り、現在完治しているのでしたら、「良好」でいいと思います。
うつ病やパニック障害といった心の病気は、よく知られるようになった病気とはいえ、まだまだ理解されているとはいえない状態です。
書類選考があるような会社に提出する履歴書への書き方は「現在治療中ですが、業務に支障ありません」といった書き方をしてみて下さい。
そして面接の際に聞かれるでしょうから、その時に伝えるのがいいのではないでしょうか。
面接でしたら、自分の言葉で既往歴の説明や注意事項を伝えられます。
あなたという人物の人柄も見られますので、しっかりとアピールすれば「意外と大丈夫かな」と思ってもらえるかも知れません。
健康診断では、既往歴や現在飲んでいる薬などを書く項目があるので、そこにも隠さずに書くことが大切です。
まとめ
既往歴・現病歴の意味から、健康診断や履歴書での書き方をまとめましたが参考になったでしょうか?
既往症は恥ずかしいものでも隠すものでもないと思います。
ですが、言い方や書き方ひとつで相手のとらえ方も全く違うものになる可能性もあります。
ちょっとだけ工夫してみたり、伝え方など相手にちゃんと伝えることが大切ですね。
以上、既往症・現病歴、健康診断や履歴書の書き方についてでした。